
北海道出身のシンガーソングライター、Furui Rihoさん。上京して2年目、取材の日は珍しく東京に雪が積もって「地元を思い出しました!」と声を弾ませた。
Index
手紙のように、温度のある音楽を届けたい
幼少期からゴスペルで培ったソウルフルな歌声で魅了する彼女だが、夢へと踏み出せずにいた日々があった。
「大学生の時に歌手になりたいと思いながら、大した活動をしていなくて。本気になったのは2019年から。その頃はお金もなく、大切な人との別れもあって、私の生きる価値って何だろうと思ったことがきっかけでした」
「手紙のように、温度のある音楽を届けたい」というコンセプトで制作されたアルバム『Letters』には、地元にいた頃、気持ちを奮い立たせてくれた人に宛てた曲も収録されている。それが10曲目の「灯台」。歌詞にある〈札幌 タワレコの端っこ/並んでサインもらった〉のは、シンガーソングライターのNakamuraEmiさん。
「大好きで憧れていたEmiさんと、2023年にツーマンライブをやらせていただいたんですけど。その時にEmiさんに手紙を書くように曲にして初披露させていただきました。その頃から、誰かに宛てた曲を集めてアルバムを作りたいなと思っていたんです。メールでのやり取りが主流の今、手紙には熱量や愛情を感じますし、相手が自分のために費やしてくれた時間を想像すると、温かい気持ちになります。ファンの方からいただくお手紙も落ち込んだ時に読むと『自分は一人じゃないんだ』と実感できるんです」
「Letters」は力を振り絞るようにして作り上げました
ポップな曲からバラードまで、聴いてくれる誰かや、親友や恋人に向けた想いがギュッと詰まった今作。特にタイトル曲「Letters」は、絶望感の中から一筋の光を見出すような力強さに満ちている。
「かつて地元で感じたのは『今の私には何もない』という絶望でしたけど、この曲を書いた時は周りにいる人たちへの責任や、何かを失うかもしれないという怖さからくる絶望を感じていて。それでも力を振り絞るようにして作り上げました」
愛する誰かに宛てた音楽を生み出しながら、Rihoさん自身が歌う喜びを見出すような今作に勇気づけられる。4月のツアーでは「音楽の深みや愛がみんなの芯に届くように歌いたい」と笑顔で語ってくれた。
information

3rd Album『Letters』
細部までこだわったサウンドと情緒豊かなボーカルも聴きどころの全11曲。【初回限定盤(CD+ライブ・特典映像視聴コード)】 ¥5,500 【通常盤(CD)】 ¥3,300(ポニーキャニオン)
Profile
Furui Riho
フルイ・リホ 北海道出身のシンガーソングライター。幼少期からゴスペルクワイアで培った音楽的ルーツと、ソウルフルな歌声で注目を集める。4月には初のホールツアーを大阪・東京・北海道の3か所で開催。
anan 2486号(2026年3月4日発売)より












