東京都美術館開館100周年記念! スウェーデン美術の軌跡を辿る日本初の大規模展

ニルス・ブロメール《草原の妖精たち》1850年 油彩、カンヴァス スウェーデン国立美術館蔵 Photo:Cecilia Heisser / Nationalmuseum

東京都美術館開館100周年記念「スウェーデン絵画 北欧の光、日常のかがやき」をご紹介します。


スウェーデン美術の軌跡を辿る日本初の大規模展

近年、フランスやアメリカで大規模な展覧会が開催されるなど、世界的に注目を集めるスウェーデン絵画。その黄金期の作品を本格的に紹介する日本初の展覧会が始まった。スウェーデン国立美術館の全面協力のもと、19世紀末から20世紀にかけてスウェーデンで生み出された約80点の絵画を通して、自然とともに生きる北欧ならではの感性と本質に迫る。

スウェーデンでは、北欧諸国の中では早い1735年に王立素描美術アカデミーが創立され、フランスにならった伝統的な美術教育が行われていた。1880年代以降は、若い世代の芸術家たちがフランスで学び始め、人間や自然をありのままに描く写実主義や現実主義に大きな影響を受けた。やがて祖国に戻ったスウェーデンの芸術家たちは、自国ならではの芸術を追求し、自身の感情や叙情的な雰囲気を重視した独自の表現を確立していく。彼らの絵画は、自国スウェーデンにまつわる宗教や文学、歴史、寓話などに着目し、目に見えない内面的な世界を表現していることが特徴。風景画においても、画家自身の主観やスピリチュアルな雰囲気を醸し出すようなオリジナルな表現が生み出された。

こうしたスウェーデン絵画の変遷とともに、黄金期の代表作を一望できるのが本展。会場にはスウェーデンの国民的画家カール・ラーションによる《キッチン(『ある住まい』より)》など東京会場限定の作品も登場。ほかにも劇作家としても知られるアウグスト・ストリンドバリやスウェーデンの巨匠アンデシュ・ソーン、カール=フレードリック・ヒルなどスウェーデンの名品が一堂に。

絵画を通して感じられる、空気の冷たさや夜の静寂、夏の薄明、そして小さな幸せを描いた家庭の風景。質・量ともに充実したコレクションは、現代の北欧を象徴するウェルビーイングな暮らしのルーツもうかがえる内容に。私たちはなぜ北欧に憧れるのか。その答えがこの展覧会には詰まっている。

アウグスト・ストリンドバリ《ワンダーランド》1894年 油彩、厚紙 スウェーデン国立美術館蔵 Photo:Erik Cornelius / Nationalmuseum

カール=フレードリック・ヒル《花咲くリンゴの木》1877年 油彩、カンヴァス スウェーデン国立美術館蔵 Photo:Erik Cornelius / Nationalmuseum

カール・ラーション《カードゲームの支度》1901年 油彩、カンヴァス スウェーデン国立美術館蔵 Photo:Anna Danielsson / Nationalmuseum

カール・ラーション《キッチン(『ある住まい』より)》1894-1899年 水彩、紙 スウェーデン国立美術館蔵 Photo:Bodil Beckman / Nationalmuseum ※東京会場のみ出品

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information

東京都美術館開館100周年記念「スウェーデン絵画 北欧の光、日常のかがやき」

東京都美術館 東京都台東区上野公園8-36 開催中~4月12日(日)9時30分~17時30分(金曜~20時。入室は閉室の30分前まで) 月曜(2/23は開室)、2/24休 一般2300円ほか TEL. 050-5541-8600(ハローダイヤル)

文・山田貴美子

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出⼝の⾒えない閉塞感の中で、⼼が乱れてしまうことってありますよね。不安になってあれこれしてみても、今はかえって状況を複雑にしてしまいそうです。⼀度、無理に答えを出そうとするのをやめて、⼼の波を静めてみましょう。あなたが落ち着きを取り戻せば、周りからの助けに気づく余裕も⽣まれ、活路が開けてくるはず。

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