Laura day romance「長編小説のような」2部作が完成

Laura day romance。左から、礒本雄太さん(Dr)、鈴木迅さん(Gt&Cho)、井上花月さん(Vo)

Laura day romanceが『合歓(ねむ)る - bridges』を完成させた。本作は3rdアルバムの後編となっており、前編『合歓る - walls』と合わせて聴くと、ひとつの物語が浮かび上がってくる。


「コンセプトアルバムという形は、一貫してやってきて。ただ1stと2ndは『短編小説みたい』と言われることが多かったので、今回は長編小説にしたかったんです。とはいえ、(収録曲が1枚)20曲などになると、どれくらいリスナーがついてきてくれるのかなとも。ちゃんと聴いてもらいたいから、前後編に分けました」(鈴木)

前後編では、ふたりの登場人物を巡る共通性と差異が生み出す物語が描かれており、自己表現や自己主張とは違った魅力が感じられる。

「歌う人と歌詞を作る人が違う曲が多いので(※メインソングライターは鈴木さん)。フィクションに落とし込んだほうが、真実が見える。そこは私たちの特色かも」(井上)

印象的なのは、対比の使い方。《暗さに目が慣れるまで 光に目がやられるまで》(「何光年?|how far...?」)という、マイナスをイメージする“暗さ”の肯定など、気づきをもらえる歌詞も多い。

「近年のヒットソングは感情が単色化しているというか。楽しい曲はひたすら楽しい。怒ってる曲はひたすら怒ってる。でも、そこには微妙なグラデーションがある。暗闇にも居心地のよさがあるかもしれない。普段からそんなことを考えているので、曲に出ているのかと思う」(鈴木)

鈴木さんは楽曲の原案をメンバーに渡すまでに「80%ぐらいまでは作る」という。それを受けて制作する心境や過程についても聞いてみた。

「自分なりに楽曲を解釈して、答え合わせします。自分の主張を入れるというよりは、楽曲に寄り添う形で、自分の感覚が変わっていく」(礒本)

アートワーク担当は井上さん。視覚でも楽しめるCDでのこだわりも。

「手に取った人がワクワクできるものを作りたい。今回は入れ子構造の仕掛けにしています」(井上)

フェス出演も増え、ライブバンドとしての注目度も上昇中。確固たる世界観や様々な音色を作品で構築している3人の“ライブ”とは。

「頭を捻ってやってるのも見どころだと思う。『(ライブは)こう変換されるんだ』って。音源と別の楽しみも提案できると思います」(鈴木)

Profile

Laura day romance

ローラ デイ ロマンス メンバーは井上花月(Vo)、鈴木迅(Gt&Cho)、礒本雄太(Dr)。2017年に結成。コンセプチュアルな作品性の高さと、その世界観を体感できるライブで、多くのミュージックラバーに愛されている。2026年3月からはホールツアーを開催。

information

アルバム『合歓る - bridges』

先行シングル「ライター|lighter」「プラトニック|platonic」、トランペットを取り入れた「恋人へ|Koibitoe」など、音色豊かな全10曲を収録。¥2,900(ポニーキャニオン)

写真・森川英里 取材、文・高橋美穂

anan 2477号(2025年12月26日発売)より
Check!

No.2477掲載

NEXT!

2025年12月26日発売

来年のトレンド予想、私たちをとりまく社会の話、そしてネクストカミングな俳優さんやVTuberなどをピックアップ。10月に行われたanan AWARD 2025の受賞者の撮りおろし、そしてAWARDレポートも一挙掲載。モノクロでは第16回ananマンガ大賞の発表も。

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出⼝の⾒えない閉塞感の中で、⼼が乱れてしまうことってありますよね。不安になってあれこれしてみても、今はかえって状況を複雑にしてしまいそうです。⼀度、無理に答えを出そうとするのをやめて、⼼の波を静めてみましょう。あなたが落ち着きを取り戻せば、周りからの助けに気づく余裕も⽣まれ、活路が開けてくるはず。

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