幻のドラマとなっていた話題沸騰の人気作! 注目の中国ドラマ『光・淵』の魅力に迫る

エンタメ
2025.04.18

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本国では8話まで公開ののち、配信停止となり再開を待望されていた中国ドラマ『光・淵(こうえん)』がなんと日本で全編公開! 現在放送中の本作の魅力をさまざまな角度から探ります。

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    世界初・全編公開! 注目の中国ドラマ『光・淵』の惹きつけてやまない魅力。

    現在、WOWOWで、12話までが放送・配信されている『光・淵(こうえん)』。中国ドラマファンの期待値が上がるキャストと制作陣で、大きな注目が集まるなかスタートしたこの作品。翻訳を担当した本多由枝さんは、本国での配信時から夢中になっていたそう。

    「まずは、主役の一人である裴溯を演じる張新成さん。日本にもファンの多い俳優で、『家族の名において』などのドラマで明るく健康的な役を演じてきましたが、本作ではミステリアスな青年を好演。色気もあり、新境地に引き込まれます。また、原作の『黙読』は、BL小説で人気作の多いpriest先生の代表作。しかも、プロデューサーは大ヒットドラマ『陳情令』の楊夏(ヤン・シア)さんとのことで、間違いなく面白いはずという予感は的中しました」

    舞台は、他者の感情に共感できない“零度共感者”による犯罪が横行する一大自由港・新洲。型破りな刑事・駱為昭(付辛博)と、零度共感者の特徴をよく知る裴溯は、過去のわだかまりを抱えながらも、共に事件の解明に挑む。

    「本作はサスペンスであり、ミステリーでもありますが、一筋縄にはいきません。さまざまな事件や人物が複雑に絡み、非常に見応えがあります。また、熱血漢の駱為昭と、繊細な裴溯という全く違うタイプの二人によるケミストリーも見どころです。年上の駱為昭に対して裴溯は、慇懃無礼な態度をとったり、大人ぶってみたり。しかし、一緒に事件を追ううちに、裴溯は徐々に素直になり、二人の距離が縮まっていく。ブロマンスとしても魅力的な作品です」

    実はこのドラマ、中国で約2年前に配信され、瞬く間に大人気となるものの、8話で突如配信停止に。再配信が熱望されるなか、なんと日本で見られることに!

    「全30話、最後まで見られるのはWOWOWが初めて。中国ドラマは日本と比べ話数が多いのが特徴ですが、物語が深掘りされて没入感たっぷり。アーカイブ配信もあるのでまだまだ追いつけますよ」

    この人だけは覚えておきたい! 主要人物紹介

    駱為昭(ルオ・ウェイジャオ)【演・付辛博(フー・シンボー)】
    新洲の凶悪事件を扱う特別捜査部「SID」の第六隊長。正義感が強く、熱血漢。それゆえに空回りすることもあるという愛すべきキャラ。7年前に担当した事件の関係者として裴溯と出会い、その後も密かに気にかけている。

    裴溯(ペイ・スー)【演・張新成(チャン・シンチョン)】
    父から引き継いだ大企業・裴氏グループの若き総裁。ひょんなことから駱為昭が担当する事件の捜査に協力することに。母親を幼い頃に亡くしていて、父親は零度共感者という複雑な家庭で育ち、心に闇を抱えている。

    陶沢(タオ・ゾー)【演・劉一宏(リウ・イーホン)】
    特捜部の副隊長で、駱為昭とは同期。駱為昭と同じく7年前のある事件で裴溯と出会い、裴溯からは“お兄さん”と親しまれている。明るくユーモアのある性格で、仕事に厳しい駱為昭と後輩との橋渡し的な役割になることも。

    嵐喬(ラン・チャオ)【演・肖雨(シャオ・ユー)】
    特捜部のメンバーで、駱為昭と陶沢の部下。駱為昭からは“ギョロ目”と呼ばれて檄を飛ばされることも多いが、物おじせずフットワーク軽く対応。好奇心旺盛で、駱為昭と裴溯の過去にも興味津々。思ったことをすぐ口に出す。

    肖翰揚(シャオ・ハンヤン)【演・趙志偉(チャオ・ジーウェイ)】
    事件の現場検証などを行う巡査隊として登場するが、特捜部に合格し、駱為昭の部隊の一員に。生真面目で、思い込んだら一直線。持論を曲げず、駱為昭に一喝されることも。実は物語のカギとなる重要な事件と関わっていて…。

    裴承宇(ペイ・チョンユー)【演・于波(ユー・ボー )】
    裴溯の父親。零度共感者で、幼少期の裴溯に自分と同じく特別な存在だと教え込む。交通事故により植物状態となっているが、物語にちりばめられた謎との関わりが示唆される。

    楊証鋒(ヤン・ジョンフォン)【演・喬新峰(チャオ・シンフォン)】
    駱為昭と陶沢の恩師。容疑者確保の際に殺されてしまうが、絶命間際に二人に「FM88.6」というアプリの存在を言い残す。駱為昭はその事件の意味を追い続けている。

    『光・淵』のここが熱い!

    考察しがいのある緻密な物語や、零度共感者といった独創的な世界観など、ハマりどころの多いこの作品。なかでも絆が感じられる人間関係やキャストに注目!

    1、7歳差の駱為昭と裴溯の変わりゆく関係性。
    駱為昭は新人刑事、裴溯は少年という関係で出会った二人。7年後に再会すると裴溯はすっかり大人に。「それでも駱為昭は、裴溯をつい子供扱いしたり、裴溯は駱為昭に反発したり。でも、お互いに大人同士、信頼できる相手だと気づき絆を深めていきます」

    2、特別捜査部SIDのチーム力。
    それぞれに個性的な特捜部のメンバーたち。敏腕刑事であり、頼れる兄貴的存在の駱為昭を隊長に、力を合わせて難事件を解決していく。「みんなで陶沢の引っ越し祝いをするなど、メンバー同士の交流も楽しいひととき」

    3、あの俳優も出演している!
    主要人物の演技力もさることながら、脇を固める登場人物にも魅力的な役者が続々。なかには中国ドラマファンには見覚えのある人物も。細部まで見逃せない。

    『陳情令』で宋嵐を演じた李泊文が!
    ドラマ『陳情令』では熱い友情を胸に秘めた宋嵐(ソン・ラン)役で端正な古装姿を披露した李泊文(リー・ボーウェン)が、複雑な秘密を抱えたカメラマン徐東嶼(シュー・ドンユー)を演じる。その演技の幅の広さにぜひ刮目してほしい。

    日本でも人気の映画『熱烈』にも登場! 蔣龍。
    映画『熱烈』やドラマ『風起洛陽』で王一博(ワン・イーボー)らと共演し、味のある演技が光る蔣龍(ジャン・ロン)。今作では裴溯の遊び友達で金持ちのドラ息子・張東瀾(チャン・ドンラン)という役どころ。物語の導入部から犯人の疑いがかかるが…。

    張新成と再び共演・蘇勲倫。
    ドラマ『君(あなた)になるあの日』で張新成と同じアイドルグループの弟的メンバーを演じた蘇勲倫(スー・ジュンルン)。お家騒動が巻き起こる周氏グループの次男で絵描きの周懐幸(ジョウ・ホワイシン)役で登場。少し甘えん坊を演じさせたら天下一品!?

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    4、心の底では思い合う、駱為昭と裴溯。
    犬猿の仲に見える二人。でも、端々にお互いに思い合っている様子が見え隠れ。「とくに序盤で印象的なのは、駱為昭が裴溯の誕生日にケーキを用意してあげていたシーン。実は子供の頃にも祝ってあげていたという、駱為昭の情の深さが感じられます」

    PROFILE プロフィール

    翻訳家・本多由枝さん

    中国語と日本語の映像翻訳者。これまで手掛けた作品は『慶余年』『長安二十四時』『陳情令』『宮廷の諍い女』、周冬雨(チョウ・ドンユィ)が主演で話題となった2024年公開の映画『国境ナイトクルージング』など。

    INFORMATION インフォメーション

    『光・淵』

    幻のドラマとなっていた話題沸騰の人気作の全30話が、WOWOWで世界初&独占放送・配信。毎週金曜午前0:00~2話ずつ放送中(第1話のみ無料放送・配信)。WOWOWオンデマンドでアーカイブ配信あり。Ⓒ2023 NewStyle Media. All Rights Reserved

    取材、文・保手濱奈美

    anan2443号(2025年4月16日発売)より

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    No.2443掲載2025年04月16日発売

    自分を高めるスキルアップ! 2025

    学びへの意欲が高まる春にぴったりのトピックスを集めた「自分を高めるスキルアップ!2025」特集。スキルアップを続ける小森隼さん(GENERATIONS)と武田梨奈さんのインタビュー、ChatGPT入門、野菜を育てるスキルを手に入れる方法、劇的成長が狙える大学院への道、趣味をスキルアップさせる愉しみなど、新しいチャレンジへの背中を押してくれる一冊です。さらに、初著書『半分論』が4月14日に発売される村上信五さんが今作に込めた想いを語るスペシャルな企画も。CLOSE UPには、B&ZAIのみなさんと、俳優の髙石あかりさんが登場します。

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