
作品「猫と花」 illustrated by Mizumaru Anzai Ⓒ Masumi Kishida
2016年から各地を巡回した「イラストレーター 安西水丸展」に新たな展示を加えて再構成した「イラストレーター 安西水丸展 ぼくのあそび I DRAW TO PLAY」が、東京・立川のPLAY! MUSEUMにて開催中。会期は7月12日(日)まで。同氏の“好き”が詰まった作品から、飾らない人柄をぜひ体感して。
Who’s Mizumaru Anzai?
Profile

安西水丸
あんざい・みずまる 1942年、東京都生まれ。電通や平凡社等でアートディレクターを務めた後フリーに。幻の初期漫画作品集『青の時代』、小説『アマリリス』や絵本『がたん ごとん がたん ごとん』など著書多数。2014年没。
仕事とあそびが交差した安西水丸の創作を体感する
1970年代より小説、漫画、絵本、エッセイ、広告など多方面で活躍したイラストレーター、安西水丸。広告代理店や出版社でデザインに携わるかたわら、漫画誌『ガロ』に作品を掲載。独立後は村上春樹作品の装丁や絵本作家としても活躍する。シンプルで力の抜けた作品はヘタウマとも評され、今もなお多くの人々に親しまれている。
本展は、2016年から各地を巡回した「イラストレーター 安西水丸展」に新たな展示を加えて再構成したもの。仕事とあそびを行き来した安西の制作スタイルに焦点を当て、原画など約400点を通じて、40年以上にわたる安西の仕事に迫る内容に。
会場では、小説や絵本、漫画、広告など、ジャンルごとに仕事を紹介。かつての同僚だった嵐山光三郎や、親交の深かった村上春樹、高校から憧れの存在だった和田誠との共作も並び、交友関係やその軌跡、スノードームなどの収集品も紹介する。
なかでも、見どころは「ホリゾン」作品の特別展示。ホリゾンとは、画面を横切る1本線で絵に奥行きを生む技法のこと。そのきっかけは、安西が幼少期を過ごした房総半島・千倉の水平線だという。今回は楕円形の展示室・約50mの壁面に、安西のトレードマーク・ホリゾン作品約70点を、写真家・中野正貴による千倉の写真とともに並べ、原風景とイラストが連なる空間が演出される。
また、期間中は安西の画風を体験できるワークショップや、純喫茶をテーマにしたカフェも営業。昭和レトロな空間で、安西が愛したカレーを楽しむことができる。
「今でも小学生の絵を描いている、普通の人」と生前、自身をそのように称した安西。子供の頃から絵を描くのが好きで、その気持ちは小学校から高校までずっと変わらなかったという。
「絵が上手いわけじゃなかったが、絵を描くことは誰より好き」。そう語った彼の“好き”が詰まった作品は、ほっこりするのに、なぜか胸に刺さる、不思議な魅力にあふれている。力まず、飾らない人柄まで伝わる内容をぜひ体感して。
information

イラストレーター 安西水丸展 ぼくのあそび I DRAW TO PLAY
PLAY! MUSEUM 東京都立川市緑町3-1 GREEN SPRINGS W3棟 開催中~7月12日(日)10時~17時(土・日・祝日~18時。入場は閉館の30分前まで) 会期中無休 一般1800円ほか TEL. 042-518-9625
anan 2496号(2026年5月20日発売)より




























