
(左から)新井楽人選手、山﨑一渉選手、赤間賢人選手
開幕11年目を迎えたBリーグは、新リーグがスタートしてファンの注目度もさらにアップ。ここでは新制度のもとスタートした「Bリーグドラフト」で入団した注目のニューカマー3人に迫ります。
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応援にも熱が入る! Bプレミアに注目
開幕11年目を迎えたBリーグ。今季からは「Bプレミア」(26クラブ)、「Bワン」(25クラブ)、「Bネクスト」(4クラブ)の3カテゴリー制へと生まれ変わった新リーグがスタートした。「B.革新」と銘打ち、強化、経営、社会性の3つの軸に沿った改革を進めているBリーグ。例えばBプレミア参入には平均入場者数4000人以上、売上高12億円以上、5000席以上の基準を満たすアリーナを持つことなどが求められている。
とりわけ目玉改革とされるのが、「サラリーキャップ制度」と「ドラフト制度」の導入だ。サラリーキャップは各クラブが支払う選手年俸の総額に上限・下限を設け、戦力の偏りと経営の悪化を防ぐ仕組み。ドラフトは、新戦力獲得のための機会均等と将来的な戦力均衡を図ろうとするもの。
記念すべきBプレミア初年度のドラフト指名を受けた選手は11名。栄えある全体1位は、東京サンロッカーズから指名された山﨑一渉。仙台大明成高、ノーザン・コロラド大で活躍した2m級スコアラーだ。全体2位は茨城ロボッツから指名された高確率シューターの赤間賢人。全体3位は横浜ビー・コルセアーズから指名され、若きエースとして期待されている新井楽人だ。この夏は各年代の日本代表候補として招集されるなど、これからの活躍が期待される3人に、新リーグでの抱負を聞いてみた。
東京サンロッカーズ #21・山﨑一渉「ここが一番成長できる環境だと考えた」
Bプレミアでの成長を誓う“初代ドラ1”

Bリーグ初ドラフトの目玉として、全体1位指名を受けた山﨑一渉選手。ギニア人の父と日本人の母の間に生まれ、2m超のサイズから放つ3Pシュートが得意なスコアラー。高校卒業後に渡米、NCAA(全米大学体育協会)1部のノーザン・コロラド大でプレーした経歴を持つ。
「1位指名は光栄でうれしかった」と語る山﨑選手のプロ入りは、熟考の末の決断だった。大学2年次に膝に大怪我を負って選手登録をしなかったため、もう1年プレーできる資格が残っていたからだ。
「あと1年大学でプレーすることも考えましたが、今の自分はBリーグで経験を積みながら結果を出すことが一番成長できる環境だと考えて決意しました」
大学では学内成績優秀者として表彰されるほど勉学にも力を入れ、晴れて今春に卒業の時を迎えた。
「怪我でバスケができなかった時、ウェイトトレーニングと勉強に力を入れました。その時に頑張ったことで海外の選手とやり合える力がついて、英語力も身につき、視野が広がった4年間でした」
アメリカで培った心技体を発揮するのはこれから始まるBプレミアの舞台だ。今秋には日本代表としてアジア競技大会に出場。東京サンロッカーズのみならず、今後の日本を背負う選手として大きな期待が寄せられている。
「得意なプレーは3Pですが、身長を生かしたディフェンスとリバウンドでも頑張りたい」と、リーグ初の“ドラ1”選手は来たる開幕に心を躍らせている。
Profile
山﨑一渉(東京サンロッカーズ)
やまざき・いぶ 2003年7月10日生まれ、千葉県出身。201cm。ポジションはSF 。仙台大明成高時代から世代を代表するスコアラーとして活躍。今秋のアジア競技大会にも日本代表として出場している。
茨城ロボッツ #12・赤間賢人「ドラフトはチャンスだと思い志願した」
最年少指名の勝負強いシューター

大学4年生のドラフト志願者が多い中で、大学2年生でプロ入りを決断した赤間賢人選手。今回の撮影においても、3人の中で“末っ子”とあって、はにかんだ笑顔でシャイな一面を見せていた。しかしバスケのこととなると、一変して意志の強さをのぞかせる。
「僕は元々プロ志向が強かったんです。東海大の先輩方が卒業前にプロ入りしていたので、自分もチャレンジしたいと思うようになりました。大学を辞めてプロになることに少しだけ悩みましたが、ドラフト制度ができたのでこれはチャンスだと思い志願しました。大学生の間では、初のドラフトに不安になっている選手が多かったですが、僕はプロ選手になれれば入り方は気にしないです」 とドラフト導入を前向きに捉えていたという。そして「全体2位で指名されるとは思っていなかったので驚きましたが、とてもうれしかったです」と、とびきりの笑顔を見せた。
ドラフトへの受け止め方を見ても、周りには流されず、「自分は自分」というマイペースさを持つ。一生に一度の新人賞についても「今はそこまでは考えていないです。それよりも、今シーズンのロボッツは同じポジションでの競争が激しくなるので、その中でプレータイムを勝ち取り、速い展開から得意な3Pシュートをどんどん打って、自分らしいプレーをしたいです」と足元を見つめている。
淡々と話す中に、覚悟も感じさせる赤間選手。今後の大いなる成長に期待だ。
Profile
赤間賢人(茨城ロボッツ)
あかま・けんと 2005年6月19日生まれ、福岡県出身。189cm。ポジションはSG 。藤枝明誠高、東海大ではシューターとして活躍。昨季は特別指定選手として茨城ロボッツに加入しチームの勝利に貢献。
横浜ビー・コルセアーズ #6・新井楽人「『初代ドラフト選手』として結果を出したい」
ドラフト上位指名の責任と誇りを持って

「一渉君は高校時代から有名でしたし、赤間君は2学年下ですがすごいシューター。彼らと肩を並べられて光栄です」
と語るのは、全体3位で横浜ビー・コルセアーズに指名された新井楽人選手。190cmのサイズで爽快にドライブし、相手エースを封じるディフェンス力を持つ。すでに昨季は特別指定選手としてポテンシャルの高さを示したこともあり、寄せられている期待は大きい。
記念すべきドラフト1期生。
「僕らの世代からドラフトが始まるということで、本当にわからないことばかりで、とても不安でしたし、情報を集めるのに必死でした。NBAのドラフトを見ると、みんな派手な格好で登場しているので、僕はスーツの着こなしのアドバイスを受けて臨んだんです」
全体3位で自分の名前を呼ばれた瞬間は「高い指名順位にビックリしたし、何より安心しました」と心境を明かす。
憧れの選手は日本代表の比江島慎選手(宇都宮ブレックス)と馬場雄大選手(長崎ヴェルカ)。ドライブとディフェンスを得意とする新井選手らしい理想像を描き、彼らとのBプレミアでの対戦を心待ちにしている。そして、ドラフト1期生としての責任とプライドを持っている。
「僕らはこの先も『初代ドラフト選手』として見られると思います。僕らがBリーグで結果を残せば『ドラフトされる選手になればBリーグで活躍できる』という夢を若い世代に与えられるので、そうなれることを僕が証明したいです」
Profile
新井楽人(横浜ビー・コルセアーズ)
あらい・がくと 2004年3月11日生まれ、愛知県出身。190cm。ポジションはSG/SF。日本大時代に急成長したスコアラー。今夏は日本代表としてウィリアム・ジョーンズカップに出場した。
Bリーグの生き字引・篠山竜青選手、大いに語る
Bプレミア開幕は、日本バスケ界が進化する一歩です!
実業団に始まり、Bリーグ開幕後も最前線で活躍する川崎ブレイブサンダースの篠山竜青選手に、Bプレミアで何が変わるのか、見どころを聞いてみました。
お話を伺った方
Profile

篠山竜青
しのやま・りゅうせい 1988年7月20日生まれ、神奈川県出身。身長178cm。ポジションはPG。いま応援しているのは「今年W杯があった車いすバスケと、ちゃんみなさん!」。ファンクラブにも入り応援する側の気持ちも実感しているそう。
Bリーグがスタートしたのが2016年9月。それ以前のプロ化する前からトップ選手として活躍し、日本バスケ界の移り変わりを知る川崎ブレイブサンダースの篠山竜青選手は、新リーグ開幕をどんな心境で迎えているのだろうか。
「Bリーグ以前と以後で、コートの中でやっていることはそんなに変わってないと思うんです。Bリーグ開幕前は頑張っていなくて、プロ化したからバスケを頑張るようになったわけではありません。以前から選手たちはハードワークをしていました。ただ、Bリーグになって取り巻く環境が一変しました。各クラブに多くのスポンサーがつき、メディア露出が増え、新しいアリーナがたくさん設立され、観客が大幅に増えました。そうした変化によって、Bリーグ選手たちは街に出れば声をかけられるようになり、いただける給料も年々右肩上がりになっています。意識の面でも向上しています。今の若い選手や学生たちは、僕らが学生の頃とは比べものにならないほど、技術も体作りも、メンタルの面でもレベルが上がっています。それは『将来Bリーグでプレーしたい』という目標ができたことが大きいと思います。そうやって、学生や子どもたちが目指すリーグになったと、堂々と胸を張って言えるようになったことが誇らしいです。成長し続けるという意味では、何かを変えて、新たにチャレンジしていく姿勢は大事なこと。Bプレミアはゴールではなくて、始まりの一歩。これからも、トライ&エラーを繰り返してリーグとして成熟していけばいいと思います」
試合展開はよりエキサイティングに!

「今季は改めてPGというポジションを意識してプレーしたい」。目標はPO出場だ。 ⒸKBT
10年かけて進化したBリーグで、厳しい基準をクリアしBプレミアに名乗りを上げたのは26クラブ。サラリーキャップ上限8億円、外国籍選手のオンザコートフリー(同時出場の人数制限なし)、平日開催が増加した試合日程などの変化があったが、リーグはどうなる?
「大きな見どころとして、試合展開が拮抗しそうだな、と感じています。ルール変更があって、今オフに選手の移籍が激しかったことで、現状どのチームが強いのかもわかりません! 毎試合、どのカーディングも接戦が展開されると思います。バスケは1点を争う展開が魅力だと思うので、より盛り上がるはず」
初めてBプレミアを体験する人にとってはどんな楽しさがある?
「バスケはコートと観客席の距離が近いですから、スタイルがいい筋肉美の選手を間近で観戦できることが魅力(笑)。Bプレミアでは平日のナイトゲームが増えるので、家族や友人と楽しんではいかがでしょうか。会社帰りにひと遊びして帰ろうかな、の候補地としてBリーグ観戦をお薦めしたいですね。」
最後に篠山選手に応援される側としての想いを聞いた。
「僕自身、川崎ブレイブサンダースでプレーして16年目になりますが、ファンの皆さんに応援され、背中を押してもらえることが、年々大きなモチベーションになっています。プロになる前は1000人も観客がいない環境でした。さらにコロナ禍の時には無観客試合も経験して。今、目の前で声援をもらってプレーできるありがたさを感じています。少しでもたくさんの人に観てもらいたいので、ぜひ生まれ変わったBリーグを観に来てください!」
Information

9月1日に行われた「TIPOFF CEREMONY」ではBプレミア、Bワン、Bネクストに所属する55クラブの代表選手が集結。増上寺でミニパレードを行い、新リーグの開幕をアピールした。先日開幕したりそなグループ B.LEAGUE 2026-27 SEASONは2027年5月にかけて行われる。ぜひアリーナで生の迫力を体感して! ⒸB.LEAGUE
赤間さん・衣装はすべてスタイリスト私物
新井さん・ジャケット ¥132,000 ニット ¥79,200(共にスタジオ ニコルソン/スタジオ ニコルソン 青山 TEL. 03-6450-5773) その他はスタイリスト私物
写真・JOJI(RETUNE Rep) スタイリスト・井田信之 ヘア&メイク・坂西透 取材、文・小永吉陽子
anan 2513号(2026年9月30日発売)より































