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目に見える成長と、金銭的メリットがある“再生栽培”。
サステナブルな暮らしの一環として取り組んでいる人も多い家庭菜園。種まきから本格的に始めるとなると大量の土や大きなプランターのほか、さまざまな知識も必要になるため、ハードルがやや高いと感じる人もいるのでは。ところが「“再生栽培”なら簡単」と、そらベジさん。SNSでは、目から鱗の知識やテクニックを発信して話題になっている。
「再生栽培は、手軽な新しい趣味を探しているとか、安全なものを口にしたい、自然と触れ合いたい、癒しが欲しい…など、どんな方にも向いています。器と水さえあればすぐに野菜栽培が始められ、種類によっては1週間で倍に成長するものもある。毎日定点観測したり、写真を撮ることで目に見える変化を楽しめます。また、野菜の切れ端や種を再生させて消費することで、金銭的なメリットも得られます」
おうちで楽しく、コスパよく野菜を育てることができる再生栽培に、ぜひチャレンジしてみて!
すぐにスタートできる“再生栽培”とは?
スーパーなどで買った野菜の根っこや種を栽培、再び葉や実を収穫して食材として生かすもの。テクニックがいらないため、失敗しにくいのが◎。
準備するもの
家にあるものでOK! 必要なものは、コレ。

小皿や小さめのコップなど、野菜の底面が浸るぐらいの水が張れる器を用意。底面が器に接してしまうと根が伸びにくくなる。また、底面がギリギリ水につくように野菜を浮かすため、つまようじを3本ほど使う。
ポイント
初週は頻繁に水換えを。
栽培を始めてから最初の1週間は、毎日、もしくは2日に一回水を取り換えること。水の量は、野菜の底面がギリギリつくぐらいに調節する。
日当たりが良すぎてもNG。
野菜の栽培は日当たりがいい環境がベストなイメージが強いが、再生栽培は水の中に根を張るため、根が傷まないよう、日が当たりすぎない場所やシンクの近くが最適。
【ねぎ】翌日から成果が見えて楽しい!

1、根が長く伸びるため、深めのコップを用意する。長ねぎの根元4cm(指先から第二関節まで)ぐらいでカット。
2、ねぎが水に沈まないよう、底面から5mmぐらいのところに均等に3か所つまようじを刺して、コップの縁にかける。
3、本体が水に沈むと傷みやすくなるので、底面がギリギリ浸るぐらいに水を張り、日が当たりすぎない場所に置く。

水面に浮かせるように水の量を調節!
CHECK!
成長の早いねぎは翌日から上部が伸び、変化が見えやすい。根も伸びていくので、透明なグラスで栽培し、写真を撮るなどの楽しみも。輪ゴムで束ねれば、細いわけぎも再生可能。
【大根・人参】葉をサラダやトッピングに!

1、ヘタの下3cmを残してカット。つまようじを3か所に刺して浮かせ、底面がギリギリ浸かるように水を張る。
2、2週間ほどで葉が伸びてくるので、好きな時に収穫して、サラダや煮物のトッピングに。ちょい足し用に便利。
【ニンニク】美味しい芽がぐんぐん育つ。

1、ホールで使う。芽が出やすいように、外側だけ薄皮を剥いて3か所につまようじを刺し、コップの縁にかける。
2、底面がギリギリ浸るぐらいに水を張る。成長が早く、1週間で10cmほど芽が伸びてくる。2~3回収穫できる。
CHECK!
スーパーで手に入りにくいニンニクの芽は、再生栽培でお手軽にゲット。また伸びた芽を収穫せずに実を一片ずつバラして土に植えれば、半年ぐらいで土の中に新たなニンニクができる。虫がつきにくく育てやすいのが特徴。
PROFILE プロフィール
そらベジさん
東京農業大学の地域環境科学部で、植物について学ぶ。InstagramやYouTubeでは“植物と地球に優しい情報を発信”することをテーマに、野菜や観葉植物の育て方を動画で紹介している。YouTubeチャンネルは「そらベジガーデンハック」。
anan 2443号(2025年4月16日発売)より