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「No No Girls」とは?
SKY-HI率いるBMSGとちゃんみながタッグを組んだガールズグループオーディション。最終審査「No No Girls THE FINAL」の配信は同時接続56万人を超えるなど社会現象に。
PROFILE プロフィール

HANA
ハナ BMSG×CHANMINA GIRLS GROUP AUDITION PROJECT 2024「No No Girls」から誕生した7人組ガールズグループ。デビュー曲「ROSE」が配信中。4月23日には「ROSE」のほか、プレデビュー曲「Drop」、「No No Girls」の審査楽曲でもあった「Tiger」の全3曲を収録したメジャーデビューシングル『ROSE』を発売。
【CHIKA】7通りの救い方でたくさんの人を救えるグループになりたい。

「No No Girls」で、自身に突き付けられた体重という“No”が“Yes”に変わったCHIKAさん。
「元々リゾさんやビヨンセさんが好きで、女性の強さが漲る体型に憧れていたのですが、体重で“No”を突き付けられて極端な食事制限をしたり、無理なダイエットをした時期がありました。でも『No No Girls』を通して私の体型をかっこいいと思ってくれる人の声が届いたことで、好きな時に好きなものを食べるほうが心身ともに健康になれると思えました。今では痩せたくないとさえ思えるようになったんです。様々な“No”を突き付けられたことがなかったら今の私の心や歌声はなかったので、全部に感謝しています。2次審査の怯えながら話している自分の動画を見返して『可愛いな』って思うようにもなれて(笑)。あの時の私に『頑張ってくれてありがとう』と伝えたいです」
HANAのデビューが決まり、日々初めてのことに挑んでいる。
「不安も期待もどっちもあります。音楽を仕事にするっていう夢が叶い、しかもダンス&ボーカルグループの一員になれたことが未だに信じられません。ワクワクする半面、ネガティブなコメントを見るとまだ気にしてしまう自分もいて…でもコメントの多くは応援の声なので本当に支えられています」
デビュー曲の「ROSE」でも持ち前のパワフルな歌声を存分に発揮している。
「まず、KOHARUのバレエやコンテンポラリーダンスの経験がすごく映えそうな曲だと思って『KOHARUのバックで踊りたい!』と思いました。デモでは私の歌のパートはKOHARUやNAOKOのパートのようにウィスパーな歌声だったんですが、ちゃんみなさんから『CHIKA、地声でいける?』って聞かれて『いけます!』ってお戻ししたら地声のパートになったんです。嬉しかったですし、私だからこその良さを出そうと意識して歌いました」
目標は「誰かを救うヒーローになること」。
「『No No Girls』の審査中にちゃんみなさんに『いい加減にしろ。自信のない感じはここまでだよ』と言っていただけたり、母に『プロはステージの上で弱さを見せちゃダメだよ』って言われたことでマインドが大きく切り替えられました。あと、私が好きなサカナクションの山口一郎さんはメンタル面で大変な状況下でもステージ上ではいつも輝いています。私もそうなりたいと思ったので言霊として『誰かを救うヒーローになりたい』と言うようにしています。人それぞれ抱えているものは違うので、私が救えなくても他のメンバーに救える人がいるかもしれない。7通りの救い方でたくさんの人を救えるグループになりたいです」
PROFILE プロフィール
CHIKA
チカ 5歳からダンススクールに通い始め、福岡ドームでバックダンサーを務めたことも。パワフルな歌とダンスでHANAの起爆剤となる。
【NAOKO】HANAに興味を持ってもらうきっかけを作れる存在に。

オーディションの2次審査で、ちゃんみなさんに「これが実力の暴力です」と言わしめたNAOKOさん。常に高みを目指し、練習をやめないその努力の裏には様々な想いがあった。
「ちゃんみなさんからこの言葉をいただき、これまでの努力が報われた気がして、あの日は涙を流しながら帰りました。ノノガを受ける前は悩むことが多く『自分ってなんだろう?』と考えすぎて、塞ぎ込んでいた時期も。その時に救ってくれたのが音楽でした。自分にはダンスと歌しかなかったので、可能性を信じて続けていて、それでノノガのオーディションに参加することを決めたんです」
3次審査の時にちゃんみなさんから「卵でいうと、まだちょっと割れたくらい」と言われ、その言葉も自分の中で腑に落ちたそう。
「人との接し方を忘れかけていたんですが、ノノガメンバーと話す一言一言から栄養をもらうことができました。少しずつ自分を取り戻し始めて、みんなに積極的に話しかけたり、自分をさらけ出すことが少しずつできるように。みんなが素で接してくれて、居心地が良かったということも大きかったし、それで最終的に殻を破ることができたと思っています。それは、自信をなくして塞ぎ込んでいた時期を乗り越えたからこそ見られた景色。自信がないから現状に満足せず、どこまでも高みを目指していく姿勢は、今の自分を支える大きな武器になっています」
その想いは、最終審査「No No Girls THE FINAL」で披露した「^_^(ハッピー)」のラップの「確信もないのに噂に流され~」のリリックにも込められている。ステージ上の爆発力とは打って変わり、普段はおっとりとした雰囲気で、そのギャップも持ち味。
「実はあまりスタミナがないので、普段はできるだけ力を抜いて過ごすようにして、エネルギーを蓄えて、パフォーマンスの時に全部つぎ込むようにしています。約2万人の前で披露した最終審査のステージは、アカペラでラップしたり、自分の中でも大きな挑戦でした。それをみんなに受け入れてもらうことができて、ただただ自分の想いが解放された瞬間でした。そのために練習を続けることは全然苦ではないし、やればやるだけできることも増えていくから楽しくて仕方がない! いま挑戦したいことは、“不気味”なパフォーマンス(笑)。マイケル・ジャクソンのムーンウォークのような『あれ、どうなってるの?』と、みんなの関心を引くようなことをしたいですね。プレデビュー曲『Drop』で、“ぬるぬるダンス”と名付けた歌いながら行っているステップもそのひとつ。多くの人にHANAに興味を持ってもらえるきっかけを作れる存在になりたいです」
PROFILE プロフィール
NAOKO
ナオコ 10年以上のダンス歴を誇る。歌唱歴は3年ながら常に上を目指して、ひたすら練習を続けるグループいちの努力家として知られている。
【YURI】救われたから、私も救いたい。誰かにとって寄り添える存在に。

「感情もあるし、意思もある。だけど伝えることが怖かった。でも仲間ができて、心を開いていくことが少しずつできるようになった」と語るYURIさん。
「何かあっても、時間に身を任せて、自分で解決していくのが今までの私だったけれど、弱音をこぼせるようになれたんです。誰かに言ったところで何かが変わるのかな? と諦めに似た部分があったけれど、ちゃんみなさんやメンバーという、素直に心を預けられるような信頼できる人たちに出会えて、心を開いてみると、すごくリラックスできたし、ステージに立つことが楽しめるようになれました。表情がうまく出せなくて、強気なの? 冷静なの? と勘違いされてしまうことも多かったけれど、最近は『YURIの表情がいい』と言ってくれる人も。縮こまった心のままではスキルを100%発揮できないし、伝えたいことも伝えられないんだと気付かされました」
心の殻を破るきっかけは、ちゃんみなさんの言葉だったという。
「自信がないけれど、それでもできるはずだと自分を信じたい気持ちもあって、すごくもどかしくて。そんな時に、ちゃんみなさんに『努力し続けることはいいことだけど、たまには後ろも見て、やってきた自分を褒めてあげないとダメだよ』という言葉をもらって、パッと目の前が開けたんです」
個性も経歴も全く違うメンバーたちとの出会いも大きく作用した。
「みんなと話していると、私、考えすぎてたんだなって(笑)。みんなそれぞれ抱えてきた痛みが違って、その分だけ救い方にも違いがある。CHIKAちゃんにはCHIKAちゃんの、NAOKOにはNAOKOの…色んな種類の救い方があるのがHANAの強み。私は、頑張ればできると励ますよりも、共感して、一緒に前に進んでいこうと寄り添える救いを届けていきたい。苦しい時に、ふと頼ってもらえるアーティストになれたらいいなと思ってるんです。人生の一部、一瞬でいいから、ここぞという時に支えになる存在になりたいです。デビュー曲の『ROSE』は静かに燃える青い炎のようなイメージ。きれいで美しい姿よりも、人間らしさを歌った楽曲です。私が歌っている『生きてることを憎んで』の歌詞は、そう思える経験がないと歌えない言葉で、自分の中にある同じような感情を手繰り寄せて表現しました。これまでの悲しさとか辛さとか、知りたくなかった感情さえもすべてが力になっていくことを感じられているし、私自身、昔の傷ついた自分が救われるような感覚もあります。人って何か得るたびに失って、失った先で何かを手にする。その繰り返しだと思うんですけど、失う怖さよりも小さな期待にフォーカスする生き方をしたいです」
PROFILE プロフィール
YURI
ユリ ステージでの佇まいに「カリスマ性がある」と評価された、天性のオーラに加えて、伸びしろのある爆発力に満ちたパフォーマンスが持ち味。
【KOHARU】確固たる自分の芯を持ち続け、表現に対しての情熱を絶やさない。

我が道を行く、そんな家族に囲まれて育ったKOHARUさん。圧倒的に幸せが勝るけれど、人と比べてしまうのがいつしかクセになっていたという。
「特に、2人いる姉たちが人間性も素晴らしく、才能も実力もあって、その上で努力ができる。そんななかで育ったから、 私もそうありたいし、そうであるべきというプレッシャーがあって、自然と人と比べることが常になっていたんです。お姉ちゃんに比べて勉強ができないとか、お姉ちゃんと比べて私のダンスは…というふうに。自分軸じゃなくて、他人を基準にして自分を判断していたから、すごくいい環境に感謝もしつつ、でもどこか苦しさもありました。オーディションに参加して得られたのは、自分を納得させる感覚、自分で自分を評価すること。他人にいい意味でも悪い意味でも揺さぶられていたけれど、今の私は芯が定まってきている。もちろん、時には揺れることもあるけれど、その揺れさえも人任せにはしない」
だから「ROSE」の世界観が心に刺さったそう。レコーディング中も「もっとKOHARUらしく」と彼女らしさを求められた。
「私の解釈で言うと、自分の理想を追い求めて、強く美しく生きていきたい自分がいるけれど、そううまくはいかないじゃないですか、人生って。その時点で、今までの自分の姿と重なったんですよね。いいところもそうじゃないところも含めて、自分を受け入れる。それが自分を持つということだし、ありのままの姿で強く進んでいくイメージが湧きました。これは私の歌だって確信できたし、心を伴ってパフォーマンスしたい。だからこそ『私らしいって、なんだろう?』と、レコーディング中もずっと模索していたし、もっともっと突き詰めていかないといけないなって気持ちが引き締まりました。パフォーマンスでは、未経験だった歌でも声色を自由自在に操れるようになってきたからこそ、自分だけの声色を見つけたい。聴いた人がKOHARUの声だってわかるように。でも同時に、表現者としては楽曲によって全く違う色んな私でありたい想いもあります。欲張りかもしれないけど、声も雰囲気もダンスも、確固たるひとつの軸がありながら、常に新鮮な驚きを届けられたら最高です」
人生が変わっている真っ最中。
「調子に乗らないことが一番。慎重なくせにお調子者でもあるので、褒められるとポーッとしちゃうんです(笑)。浮つくことなく、地に足をつけ、これからも一歩一歩進んでいきたいですね。アーティストとしては、表現を楽しむ心を感じられなくなっちゃったら終わりだと思っているので、表現することに対しての情熱やワクワクは絶対忘れないでいたい」
PROFILE プロフィール
KOHARU
コハル 15年以上培ってきた高いダンススキル、多彩な声色でHANAを彩る。明るい人柄とキャラクターはグループのムードメーカー的存在。
写真・SASU TEI(RETUNE Rep) スタイリスト・コギソマナ(io) ヘア&メイク・半田桜子 仕立 萌 Kaco たるみえれな(以上MASTER LIGHTS) 取材、文・小松香里 鈴木恵美 長嶺葉月
anan 2442号(2025年4月9日発売)より